私はHSPです。HSPとはHighly Sensitive Person(ハイリー センシティブ パーソン)の略で、身体的・精神的に過敏だったり、繊細すぎるため、神経質や内向的になりがちな人たちのことです。科学的に証明され、世界的に認められた概念で、生まれつきの性質です。詳しくは検索して調べていただくとありがたいです。
私はこの性質のため、ずっと生き辛さを感じながら生きてきました。若い頃の夢は、自分の得意を活かし、人のために役に立つ人間になりたい、でした。しかしHSPは人と関わると疲れるという特徴があり、これは私には大きなハードルでした。時には深く傷つき、だんだんと自分を閉じていってしまったのです。変わる努力もしました。啓発本や心理学の本など読み漁り、リアルでもネットでも、積極的に活動したこともあります。全て苦々しい思い出です。
単に知識やスキルが足らなかっただけかもしれません。育った環境から、自己肯定感が低かったせいかもしれません。でもHSPであるがために人よりハードルが上がってしまったようにも思えます。今は人と関わらず生きています。友人もいません。
幸い家族の支えで生活には困らずにいます。恵まれていると思います。でも戸惑いも感じています。そして腹も立ちます。自分が変わろうと必死だった頃は、苦しい事だらけでした。でも夢がありました。全てを諦めた今は、何の努力もせず気楽な生活をして、何一つなりたかった自分にはなれず、空疎で空っぽです。
初老を迎える年齢になるにあたり、これから先何を目標に生きていいのかわからずに不安です。生きがいになるものが一つもありません。抽象的で申し訳ないですが、私はこの先どんな心算で生きていけばいいのでしょうか。
補足
HSPは発達障害や病気ではありません。
世界の人口の15~20%くらい、およそ五人に一人くらいはHSPです。